余った土地があるけれども、どう活用したらよいのか分からない人もいるかもしれません。
余った土地をそのままにしておくと、マイナスの資産にもなりかねません。どのような土地活用の方法があるのか、ランキング形式でご紹介します。
記事の目次
余った土地をどう使う?土地活用考えなければいけない理由
遺産相続や、引っ越して住まなくなった家など、使っていない土地を持っている人はいませんか?
「土地を持っている」と言えば、何となくリッチなイメージを持つ人もいるのかもしれませんが、しかし、土地をただ持っているだけでは、かえってマイナスになり損をしてしまうこともあります。
土地を持っている人は、有効な土地活用を考えなければいけない時代になりました。
なぜ、土地を持っているだけではマイナスになってしまうのでしょう?そして、土地活用を考えなければいけない理由はなんでしょうか?
理由①:固定資産税
土地を持っているだけで、固定資産税がかかります。
固定資産税とは固定資産にかかる税金です。
固定資産とは、土地、家屋、売却資産のことですが、このうち、土地の場合は、田畑、宅地、塩田、山林、牧場などが固定資産になります。
土地にかかる固定資産税の税率は、土地評価額の1.4%です。つまり1000万円の土地を持っている人は、14万円の固定資産税がかかる計算です。
土地を遊ばせておいたら、ただただ、固定資産税だけ取られる、ということにもなりかねません。固定資産税分のお金を捻出するためにも、土地活用を考えたほうが良いでしょう。
http://www.tax.metro.tokyo.jp/shisan/kotei_tosi.html
理由②:相続対策
土地を相続した場合には、相続税がかかります。
相続税の税率は以下のとおりです。
- 1,000万円以下:税率10%
- 3,000万円以下:税率15%、控除額50万円
- 5,000万円以下:税率20%、控除額200万円
- 1億円以下:税率30%、控除額700万円
- 2億円以下:税率40%、控除額1,700万円
- 3億円以下:税率45%、控除額2,700万円
- 6億円以下:税率50%、控除額4,200万円
- 6億円超:税率55%、控除額7,200万円
1000万円以下の土地でも、10%の100万円の相続税がかかります。
1億円なら30%の相続税がかかりますから控除額を考えなければ、およそ3000万円の相続税がかかります。これはバカにならない金額です。
相続税を軽くするために、土地活用を考える人もいます。
建物の評価額のほうが土地よりも安く評価されます。
そのため、土地の上に建物を建ててしまえば、評価額が下がり、相続税対策になります。
また、その建物を賃貸住宅にした場合も、貸家建付地とみなされ土地評価額は安くなります。
(参照元:国税庁:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4155.htm)
理由③:不労所得が得られる
アパート経営や駐車場経営など有効な土地活用をすることで、不労所得が得られることもあります。
毎月少しずつでも不労所得があれば、家計の助けにもなりますし、財産にもなります。
土地を遊ばせておくだけでは、負の遺産になってしまいますが、上手に土地活用することで、プラスの財産にかえることも出来るのです。
理由④:治安の問題
空き家になった実家を放置しておくと、空き巣が住みついたりして、治安が悪くなる事があります。
また、人のいない家は何となく不気味で、近隣の人たちを不安な気持にさせることもあります。
何らかの形で土地活用することによって、治安が悪くなるという問題を解決できます。
土地活用の4つの種類
土地活用には大きく分けて4つの方法があります。
①:売却
土地を売却してしまう方法です。
売却することで、土地をお金に換えることが出来ます。
②:賃す
土地を貸しつける方法です。土地を貸すことで、賃料をもらえます。
③:自分で使う
土地の上に建物を建てたり、駐車場にしたりして、自分で使う方法です。
建設費用など、投資が必要な場合もありますが、上手くいけば利益を得ることも出来ます。
④:共同で使う
他の人と共同して使う方法です。
投資する資金が足りない場合などは、他の人と共同で土地活用する方法もあります。
共同活用の方法としては、等価交換や、土地信託があります。
おすすめの土地活用ランキング
おすすめの土地活用の方法をランキング形式でご紹介します。
土地活用方法ランキング①:賃貸アパート経営
賃貸アパート経営は、空いている土地にアパートを建てて、賃貸物件として貸し出して、賃料をもらう方法です。
毎月、まとまった家賃が手に入るのが魅力です。
賃貸物件向きの、駅に近い場所に土地を持っている人や、安定した収益を得たい人におすすめです。
賃貸アパートを始めるには建設費用など初期投資が必要になりますが、ローンを組む事で、相続税対策になります。
実際にスタートする前に、空き室リスクなどのリスクもよく考えてから始めましょう。
土地活用方法ランキング②:駐車場経営
空いている土地を駐車場として貸し出す方法です。建物を建てなくても良いので、初期投資が比較的安価ですみます。
駐車場には、月極めとコインパーキングがあります。
月極め駐車場は、ロープだけで区画を仕切る方法もあり、比較的安価に始められます。
コインパーキングは、機械を導入したり、管理人を常駐させるなど、月極めに比べると費用はかかりますが、運営会社に委託すれば、比較的安価に初められます。
土地活用方法ランキング③:太陽光発電
空いている土地にソーラーパネルを設置して、太陽光発電をし、発電した電気を自分で使用したり、売ったりしてお金をもらう方法です。
収益利回りは5パーセント程度ですが、初期投資は比較的安く始められ、低リスクな土地活用方法です。
土地活用方法ランキング④:介護施設経営
自己所有の土地に介護施設を建てて、運営する方法です。高齢化が進んでいることもあり、今後も伸びていく分野ですし、社会に貢献できる土地活用の方法でもあります。
補助金や保証金がもらえる場合もあり、固定資産税や相続税対策にも強いです。
また、駅から遠い土地でも運営は可能です。
しかし、建設費用などの投資額が数億円程度かかりますし、土地も広くなければいけません。
また、介護施設運営は、運営事業者がいなければ、運営できません。介護施設運営は、リスクの大きな土地活用です。
土地活用方法ランキング⑤:コンビニ経営
所有している土地を利用して、コンビニ経営をする方法です。
コンビニ経営には、建物もオーナーが建てるリースバック方式と、土地を貸しだすだけの事業用定期借地方式の二種類があります。
リースバック方式のほうが、入ってくる賃料は大きくなりますが、しかし、賃料下落リスクや中途解約リスクなどのリスクも高いです。
しかし、建物を建てる事で、評価額が下がるため、節税対策になります。
業用定期借地方式は、土地を貸しだすだけなので、建物を建てるお金などはかかりません。
土地の地代だけをもらうことになるので、建物も貸しだすリースバック形式よりも、一度に入るお金は少ないです。
しかし、土地が事業用定期借地権の対象となり、評価額が下がるため、節税対策にもなります。業用定期借地方式の方が、結果的にお得になるケースも多いようです。
土地活用方法ランキング⑥:コインランドリー経営
空いている土地を利用して、コインランドリーを経営する方法です。
コインランドリーは需要が増え続けており、伸びしろのあるビジネスとして注目されています。
コインランドリー経営による土地活用には、土地を業者に貸し出して、建物の建設から経営まで全て業者にお任せする方法と、建物の建設や運営もオーナーが自分する方法があります。
建物を建設したり、経営をすると、初期費用や経費にお金がかかりますが、コインランドリーの収益は自分の懐に入ってきます。
業者に土地を貸すだけの場合は、初期投資や経費はかかりませんが、自分のところに入ってくるのは借地料だけです。
土地活用方法ランキング⑦:トランクルーム経営
トランクルームとは、置き場のない荷物などを預けておける場所を提供するサービスのことです。
今後、トランクルームの需要は伸びるという予想もあり、注目されている土地活用の方法です。
- 事業用定期借地方式
- リースバック方式
- 業務委託方式
など、いくつかの方式がありますから、自分にあった方法を選ぶ事が重要になります。
土地活用方法⑧:貸地
所有している土地を、借地として人に貸す方法です。
土地を貸せば、借地料がもらえます。
土地を貸すだけでお金がもらえるので、簡単に始められる土地活用方法ではありますが、借地借家法があるのが、土地オーナーにとっては問題です。
借地借家法とは、家を借りている人の生活を守るために出来た法律です。
家に住んでいる人が追い出されて路頭に迷わないように、オーナーは、借地借家法によって借り手を無理やり追い出してはいけない事になっています。
そのため、オーナーが貸した土地を別のことに利用したいと思ってお願いしても、借主が次の住処を見つけられないなどの理由で土地から出て行ってくれず、土地を活用できないというケースも発生します。
貸地をする場合は、借地借家法に注意しましょう。
(参照元:http://www.kentaku.co.jp/estate/navi/column01/post_19.html)
土地活用方法ランキング⑨:売却
土地を売ってしまう方法です。
土地を売れば、今すぐ、土地を現金化できます。
また、固定資産税を支払う必要もなくなりますし、土地を管理する手間や経費も必要なくなります。
土地を収益化するために手間をかけたり、投資をしたくない人や、所有している土地が利益を生み出せるような立地条件でない場合は、売ってしまったほうが良いかもしれません。
ただし、魅力的でない土地の場合は、売りに出しても低い価格でしか売れず、売却損をする場合があります。
また、思い出のある土地の場合は、思い出も手放してしまうことになるでしょう。
土地活用方法ランキング⑩:ライフワークに活用する
土地から収益を得るためではなく、ライフワークなどの活動に使用する方法もあります。
例えば、空いている土地に小さな小屋を建てて、趣味の部屋を作ったり、教室を開いたり、週末に家族や仲間と集う場所を作ったり、家庭菜園をしたり・・・アイデア次第で、面白い活用方法が考えられます。
固定資産税や、諸経費、初期投資もかかりますから、金銭的にはマイナスになるかもしれませんが、しかし想い出や仲間や経験が手に入るかもしれません。
お金以外のものに価値を感じる人は、自分のために、土地活用してみるのも良いかもしれません。
金銭的にプラスにならなくても、自分のために使うことで、治安の問題や、建物が劣化して近隣に迷惑をかける問題は解消できます。
土地活用におすすめの企業
土地活用を考えている人におすすめの企業はどこでしょうか。
企業①積水ハウス
積水ハウスは、大手企業で、業界最多の235万戸の実績があるので、安心です。
賃貸住宅経営をサポートしてくれます。
企業②タイムズ24
タイムズ24はコインパーキング運営をしている会社です。
黄色い看板を目にしたり、利用した事のある人も多いのではないでしょうか。
土地を預けるだけで、タイムズ24がコインパーキングを運営してくれて、一定の賃料をもらうことができます。
駐車場経営で土地活用を考えている人には、タイムズ24がおすすめです。
おすすめの土地活用サイト
土地活用を考えている人におすすめのサイトをいくつかご紹介いたします。
おすすめ土地活用サイト①土地活用の窓口
土地活用の窓口は不動産オーナーさんの条件に合わせた、適切なプランを検索できるサービスです。
アパート経営だけでなく、駐車場やトランクルーム、コインランドリーを取り扱っている業者も多数登録されています。
おすすめ土地活用サイト②教えて!土地活用
教えて!土地活用は、不動産オーナーと不動産会社をマッチングしてくれるサービスです。
自分にあった会社を探してくれますから、どこにお願いしたらよいのか分からない人におすすめです。
賃貸経営に強い企業が多数登録しているサイトですので、アパート経営を考えている人におすすめです。
おすすめの土地活用本
土地活用に役立つ本をいくつかご紹介します。
おすすめ土地活用本①知識ゼロからわかる不動産の基本
この本は、不動産のことを初心者にも分かりやすく解説してくれている本です。
土地活用を考えている人が最初に読むにはおすすめです。
おすすめ土地活用本②土地活用の教科書谷崎憲一のその土地活用ちょっと待った! (不動産実務シリーズ)
個人の経験をもとに、土地活用について、役に立つ情報を教えてくれる本です。
様々な実例が載っていて、わかりやすいと評判です。
賢い土地活用でもっと人生を楽しもう!
あまった土地を遊ばせておくだけでは、固定資産税がかかったり、治安が悪くなったりと、マイナスの資産にもなりかねません。
しかし上手に土地活用すれば、収益を出す事も可能です。
また、工夫次第で、人生を有意義に過ごすための場所に使うことも可能かもしれません。
自分の土地に合ったプランで、上手に土地活用したいものですね。