農地活用

農地で太陽光発電を行う仕組み。かかる費用や手続きの流れとは?

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農地で太陽光発電を行う仕組み。かかる費用や手続きの流れとは?

農地を有効に活用する方法が何かないのだろうか?

そんなお悩みがある方で、太陽光発電を検討されている人もいるのではないでしょうか?

どれ位の費用がかかるのか?本当に農地を転用できるのか?不安な人もいるでしょう。

今回は、農地の太陽光発電を検討されている方に詳しい費用や手続きの仕方などをご紹介します。

太陽光発電の仕組みについて

家の屋根の上などで太陽光発電をしている光景も多く見られますが、太陽光発電とはどのようにして電気を発生させているのでしょうか?

太陽光発電の仕組みや売電料、太陽光発電の種類についてご紹介しましょう。

太陽光パネルで発電する仕組み

太陽光発電も多くの場所で行われていて見る機会も多いですが、どのような仕組みで電気を生み出しているのか知らない人も多いです。

皆さんがご覧になっている太陽光パネルの中には、太陽光電池というものが入っています。

この、太陽光電池が太陽の光を受ける事で電気を発生させます。

太陽光発電で作られた電気は、電力会社に売電されるという仕組みになっているのです。

太陽光発電の売電料について

太陽光発電などの自然エネルギー活用を国の方針として、どんどん補助金を出し、高い売電料を20年間払うという好条件で、多くの太陽光発電所ができました。

国が予想していたよりも、はるかに多い企業や個人が太陽光発電を作ったため、太陽光発電の売電料は、年々下がってきています。

2015年には、住宅用で1kwhあたり33円の売電料でしたが、2016年には、1kwhあたり31円になっています。

売電料は、更に下がる傾向が強くなるかもしれません。

農地で太陽光発電するなら産業用

太陽光発電の種類は、大きく分けて2つで、住宅用と産業用があります。

住宅以外の場所で太陽光発電をしている場合、全て産業用太陽光発電に分類されているのです。

産業用太陽光発電は、発電した全ての電気を買い取ってくれる、全量買取りになりますが、住宅用より売電料が安くなります。

住宅用で1kwhあたり33円ですが、産業用だと1kwhあたり24円です。

農地を活用して太陽光発電を行うなら産業用ですので、自分でも確認してください。

日当たりの良い場所ならば、農地でも、かなりの太陽光発電が見込めます。

太陽光発電の費用はいくらくらいかかるか?

農地を活用して太陽光発電を始めたい方は、費用がどれくらいかかるのか?

一番気になる所でしょう。

農地の広さにもよりますし、どの程度まで太陽光発電を行うかにもよりますが、おおよその費用などについてご紹介します。

太陽光発電を始めるまでの初期費用

住宅用の太陽光発電には次のような機器が必要です。

  • 太陽光パネル(電池モジュール)
  • 架台
  • 接続箱
  • パワーコンディショナ
  • 電力量計(売電メーター)
  • 発電量モニター
  • 昇圧機
  • 蓄電池

産業用太陽光発電では、住宅用の物よりも大型の機器が必要になることが多いでしょう。

6年程前と比べてみると、太陽光パネルの金額が1kwhあたり50万円から40万円程に値下がりしています。

外国製の太陽光パネルの場合は、さらに安い物もあるでしょう。

また、値段は下がっていますが、出力電気量が向上しているケースが多いのです。

他にも、太陽光発電システム設置工事が必要になります。

規模にもよりますが、産業用太陽光発電の場合、数百万円から数千万円の初期費用がかかると思ってください。

太陽光発電の維持管理費用

太陽光発電システムは、一度作ってしまえば、どんどん発電してくれるようなイメージがあります。

しかし、どんな機械やシステムでもメンテナンスが必要です。

例えば、農地ですので、放っておけば、雑草などが生えてきます。

1年に数回程度の除草は必要でしょう。

太陽光パネルが汚れていると、発電量が落ちる為、定期的にパネルの清掃も必要です。

また、パワーコンディショナや接続ケーブル、電力量計のメンテナンスも専門業者に頼んでおいた方が良いです。

他にも、災害などに対する保険料、窃盗や盗難防止の為の監視システムやセキュリティー会社費用など、結構維持費用はかかります。

太陽光発電をやめた時の費用

まだ、先の話ではありますが、太陽光発電を止めた時も撤去費用やリサイクル費用がかかるという事を覚えておきましょう。

太陽光発電の場合、産業用廃棄物になります。

規模によっては数百万円単位の費用がかかりますので、発電している時に、その時の費用もためておいた方が良いでしょう。

農地で太陽光発電を行う流れについて

実際に、農地で太陽光発電を行う為には様々な手続きが必要になります。

農地で太陽光発電を始めるまでの手続きや流れについてご紹介しましょう。

農地の場合転用手続きが必要

太陽光発電は、日照条件が良い場所なら、どこでもできるようなイメージがありますが、基本的には農地で太陽光発電を行うことができません。

どうしてかというと、土地には地目というのがあって、農地である畑や田は、農業をする為の土地なので、家を建てたり、太陽光発電をしたりできないのです。

しかし、相続などで受け継いだ土地が農地の場合、何とか土地活用をしたいという人が多いでしょう。

そういう人は、農地転用手続きを行えばよいです。

農地転用とは、農地を他の地目に転用しますが、許可が下りにくくなっている所もあるのです。

農地を転用するための手続き

ます、農地転用をする為には、必要書類を市町村管轄の農業委員会に提出します。

農業委員会で農地転用を許可するかしないか決めるのです。

許可が下りれば、太陽光発電等も行えます。

農地転用には様々な書類や図面が必要になるので、どのような書類が必要なのか、確認しておきましょう。

農地によっては太陽光発電が難しい

農地によっては、農地転用が原則不許可になっている場合があります。

次のような土地は、農地転用が難しいと考えて良いでしょう。

  • 農用地区域内農地
  • 甲種農地
  • 第1種農地

まずは、自分が所有している農地区分を確認してください。

農地で太陽光発電を行うデメリット

農地で太陽光発電を行う場合、良い事ばかりではなくデメリットも考えなければなりません。

太陽光発電のメリットとデメリットをよく比較して始めるかどうかの参考にしてください。

太陽光パネルの費用が高い

太陽光パネルは、以前1kwhの発電をするのに、50万円程のパネルが必要でした。

現在は、太陽光パネルの値段も下がってきているので大夫安くなりましたが、1kwh辺り40万円程します。

平均的な一般家庭の太陽光発電システムでは、100万円から200万円程の費用がかかりますが、そのほとんどが太陽光発電パネルです。

産業用太陽光発電システムになると、規模により5倍から何十倍の費用がかかります。

どれ位の費用がかかるのか、見積もってもらうのも良いでしょう。

20年後の売電価格が判らない

現在、発表されている売電価格は、年々変化があります。

この売電価格は、20年固定性で、20年は発表されている売電価格で買い取ることになっているのです。

しかし、20年後、売電価格が劇的に下がる可能性もあります。

今まで、1kwh辺り、33円位の売電価格がかなり下がったら、経営的に成り立たなくなる可能性もあるのです。

数年間の太陽光発電売電価格の変化を見てみると、最初は単価が48円とすごく高額でしたが、現在は10円近く値下がりしています。

逆に国の政策で売電価格が上がる可能性も捨てきれないので、判らないというのが現状です。

農地を太陽光発電に変えた時の税金に注意

太陽光発電を行う時は、固定資産税と所得税を払わなければなりませんが、税額が上がりますので注意しましょう。

農地を太陽光発電ができる雑種地に変えた場合、固定資産税がビックリするくらい上がることもあります。

市町村によって、税額は違いますが、農地が雑種地になったことで、数十倍の税金を支払う結果になった人もいるでしょう。

太陽光発電の所得税は、年間20万円以上の収入があった場合に必要です。

太陽光発電システムの導入費用などを減価償却する事ができますので、純粋な利益だけで、20万円以上なら税金を払います。

農地を転用し、太陽光発電をする場合は、産業用で規模も大きいことが多いので、所得税を支払う確率もかなり高くなります。

知らずに所得税を払わないでいると追徴課税などでかなり大きな額を請求されますので注意して下さい。

まとめ

相続した土地が農地で、農業を行う気持ちが無い方は、太陽光発電で土地活用する方法もありでしょう。

日当たりが良い場所ならば、かなりの収益が毎月入ることも夢ではありません。

しかし、導入費用や維持費、コストなど産業用太陽光発電には費用がかなりかかります。

これらの費用をある程度払える財力が無いと、故障や災害などトラブルがあった時に困るでしょう。

まずは、農地を転用する事ができるのか?費用はどれくらいかかるのか?調べてみてから検討してください。

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