空き家が増え続けている現状をご存知ですか?
空き家問題は数年前から社会問題になっており、政府も対策に取り組んでいます。
空き家の何が問題なのでしょう?
どのような対策がなされているのでしょう?
空き家を有効活用する方法はあるのでしょうか?
詳しく見ていきましょう。
記事の目次
空き家とは何か?
住む人がいなくなって、空っぽになった家のことを、空き家といいます。
空き家の定義とは何でしょう?
平成26年11月14日に「空家等対策の推進に関する特別措置法案」が成立しましたが、その中で、空き家の定義は以下のように定められています。
「この法律において「空家等」とは、建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地」
(参考:http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/187/meisai/m18705187011.htmより引用)
また、国土交通省の定めによると、空き家とは「例えば概ね年間を通して建築物等の使用実績がないこと」とありますから、だいたい1年くらい使っていない建物は、空き家とみなされるということになります。
(参考:空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針)
空き家の現状
政府が「空家等対策の推進に関する特別措置法案」を定めた背景には、空き家の問題が、深刻な社会問題となっている現状があります。
統計局のホームページによると、昭和38年には2.5%だった空家率が、平成25年には13.5%にまで上昇しています。
住宅の数も年々増加していますがが、それとともに、空き家も増加しています。
空家率が13.5%ということは、7軒に1軒が空き家ということです。
さらに民間の調査では、2033年には、3軒に1軒が空き家になるとも言われています。
空き家問題は、国全体で考えなければならない、深刻な社会問題となっているのが現状なのです。
空き家が出来る原因
なぜ、こんなにも空き家が増えてしまったのでしょう?その原因を探って行きたいと思います。
原因1:住人がいなくなる
まず、空き家になる、大きな原因の一つに、住人がいなくなることがあげられます。
いなくなる理由1:死亡
一人暮らしの住人が年をとり、死亡すれば、その家の住人はいなくなります。
家族で暮らしていれば、家族の一人が亡くなっても空き家にはならないのですが、一人暮らしの人が亡くなると、その家は空き家になってしまいます。
このことの背景には、核家族化の問題があります。昔であれば、普通は大家族でしたから、おじいちゃん、おばあちゃんが亡くなっても、その家がすぐに空き家になることはありませんでした。
しかし、核家族化が進み、一人暮らしの人が増えた現在では、独居老人が亡くなり空き家になるケースもあります。
住人が死亡することにより空き家になり、問題となるケースが多いです。
いなくなる理由2:住人が引っ越した
住人が引っ越しをして、空き家になることがあります。
例えば、お父さんが転勤をしたり、転職をすることで、家族で別の街に引っ越さなければいけなくなることがあります。
お仕事の都合であれば、もしかして、また故郷に戻ってくるかもしれませんから、簡単に家を売るわけにいきません。
また、思い出が詰まった我が家を、手放したくないという人もいるでしょう。
引っ越して、置き去りにされた古い家が空き家となることがあります。しかし、家の持ち主は生きていますから、対策の取りようがあるため、それほど問題にはなりません。
いなくなる理由3:老人ホームなどに入居
住人が年を取り、老人ホームなどに入居することで、空き家になるケースがあります。
この場合も、家族と住んでいれば空き家にはならないのですが、独居もしくは老夫婦二人暮らしで、二人とも老人ホームに入った場合は、空き家になってしまいます。
この場合は、家の持ち主は生きていますが、痴呆などの問題で本人の判断力が低下している場合は、空き家に対して、適切な処置がとれないことがあります。
いなくなる理由4:入院などで長期不在になる
一人暮らしの住人が、長期入院などで不在になったため、空き家になるケースもあります。
入院の場合は、退院すれば、元の家に戻ってきますが、何年も入院したままになる場合は、住んでいた家は、数年間もの間、空き家になってしまいます。
原因2:取り壊しが出来ない
空き家が増える原因の一つに、取り壊しの問題があります。
取り壊し費用の問題
家の取り壊しにはお金がかかります。
木造住宅であれば1坪あたり40000円の解体費用がかかります。35坪の住宅なら、140万円の解体費用がかかる計算になります。
裕福な家庭なら、住まなくなった家をすぐに取り壊せるかもしれませんが、お金に余裕のない家庭の場合は、簡単に取り壊す事もできません。
取り壊す費用が出せないため、放置されたままになっている空き家もあるのです。
相続の問題
相続の問題で空き家を取り壊せない場合もあります。
親が亡くなれば、土地や建物は相続の対象となりますが、相続の手続きが上手く進まないことによって、家が相続されないまま放置され、空き家になってしまうことがあります。
更地にすると固定資産税額が増額する
また、固定資産税の問題から、家を取り壊せない場合があります。
固定資産税は、不動産の価値、つまり、評価額に応じて決まります。
土地の価値は何年たっても変わりませんが、建物は建てられた時から時間がたつにつれ、その価値が減っていきます。
土地の上に古い建物が建っていると、建物の分の評価額が低いため、不動産全体の評価額も低くなります。評価額が低いと、固定資産税も安くなります。
古い家を取り壊し、更地にしてしまうと土地の評価額は上がってしまいます。
更地にしてしまうと、固定資産税が上がってしまうため、家を取り壊さず残しておき、空き家になるケースがあります。
原因3:住宅が増えている
昔に比べると、住宅の数は増えています。
日本の総住宅数は、平成10年にはおよそ5000万戸、平成25年にはおよそ6000万戸でした。
15年で、1000万戸も増えている計算になります。
新築で建てられる家が増えれば、新しい家に住みたいと考えるのが人情だと思いますが、新しい家を買ったり、借りたりして引っ越せば、今まで住んでいた古い家はいらなくなります。
住まなくなった古い家を、人に貸したり、取り壊したり、何らかの対策をとれば良いのですが、ほったらかしにしておけば、その家は空き家になってしまいます。
原因4:少子化の影響
前述しましたが、空き家が増える原因の一つには、少子化の影響があります。
新しい家がたくさん建てられているにも関わらず、出生率は減少し、日本全体の人口も減少しはじめています。
日本の人口増加のピークは2004年12月で、それ以降、人口は減少し続けています。(参考:http://www.soumu.go.jp/main_content/000273900.pdf)
子供がたくさんいれば、子ども達はやがて結婚して家庭をもち、家族で住む家が必要になります。
しかし、子供の数が少なければ、結婚して新しい家庭をもつ人たちの数も減り、家が余ります。
高度成長時代には、人口が増える前提で新しい住宅を建設して、家がたくさん出来ました。また、現在でも、新しい住宅は建設されています。
少子高齢化の影響で人口が減り始め、家はたくさんあっても住む人がいなくなってしまった、というのが、今の日本の現状です。
原因5:建て替えが難しい
古くなった家を建て替えて、住みやすくすれば、その物件は、人の住める不動産としてよみがえります。
しかし、建て替えが出来ないため、放置されて空き家になるケースがあります。
法律上、建て替えが出来ない「再建築不可の物件」というものが存在します。この、再建築不可の物件が、空き家の原因となっていることがあります。
建築基準法施行の問題
昭和25年11月23日に建築基準法が施行されましたが、この法律ができたことで、家を建てて良い場所の基準が定められました。
それ以前は、建築基準法という法律は無かったので、みんな、わりあい自由に、好きなところに家を建てていた、ということになります。
しかし、建築基準法が出来てから、家を建ててはいけない場所ができました。
家を建ててはいけない場所の中には、すでに家が建てられており、人が住んでいる場所も含まれていました。
建築基準法の基準に従えば「違法な場所」に建てられている家が、たくさん出てきてしまったのです。
しかし、もともとその場所に住んでいた人たちに対して「あなたの家は、建築法違法だから、家を壊して出て行け」とはいえません。あとから法律を作っておいて、それでは、さすがにあんまりな話ですから。
ですから、建築基準法が出来る前に既に建てられていた家は、建築基準法に違反していても、取り壊さなくても良いし、住人はその家にそのまま住んでいても良い、ということになりました。
その代わり、そのような土地に建てられた家は、建て替えてはいけない、ということにしたのです。
具体的には、接道義務といって、建築物の敷地は「幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接しなければならない」と定められており、これに該当しない土地には建物を建ててはいけない、という決まりがあります。
接道義務に当てはまらない場所に、もともと家があった場合は今までどおり住んでも良いが、建て替えてはいけない、という決まりになっています。
こういう事情で、建て替えのできない土地は、再建築不可の土地といわれています。
再建築不可の土地に建てられている家は、古くて住みにくくなっても、法律上の問題で建て替えが出来ません。
住みにくく、建て替え出来ず、家を取り壊すしかなくて、取り壊して更地にしても再建築不可のため土地が売れない、となると、取り壊しても、解体費用の分を損するだけです。
結果的に取り壊しもせず、家をそのまま放置し、空き家になるケースがあるようです。
空き家の何が問題なのか?
空き家の増加が問題となっている現状ですが、空き家の何が問題なのでしょう?
問題1:防災の問題
まず、防災の問題があります。
人が住んでいない家は、老築化が進みます。手入れやチェックをしなければ、外壁なども傷みます。
老築化の進んだ家は、例えば、台風で屋根が飛んだり、倒壊したりして、人的被害の原因となる場合があります。
問題2:防犯の問題
人の住んでいない家に、空き巣や浮浪者が住みついたりして治安が悪くなったり、犯罪の温床になる場合があります。
問題3:ゴミ問題
空き家にゴミを放置する人がいます。
人が住んでいれば、何らかの対策が取れるのですが、住人がいなければ、ゴミはそのまま放置されてしまいます。
問題4:環境悪化の問題
空き家が増えることで、環境の悪化につながることがあります。
たとえば、野生動物が住み着いたり、スズメバチが住み着く場合もあります。
そうなると、その家だけでなく、周りの家にも迷惑になります。
周辺の住人も、空き家があることで、何となく不安に感じたり、気持いと感じるかもしれません。
問題5:景観の問題
空き家が増えると、景観を損ねます。空き家の増加は、町全体の雰囲気や景観にも影響を及ぼします。
問題6:不動産価値の下落
空き家になったまま家を放置しておくと、その家は、老朽化していきます。
結果的に、資産的価値は下がってしまいます。
管理が行き届かない事が空き家の一番の問題
どんなに古い家でも、きちんと手入れをしていれば、老築化することも無く、野生動物が住み着くこともありません。
定期的にチェックしていれば、犯罪者が住みついたり、放置されたゴミがそのまなになることもないでしょう。
たとえ建物に人が住んでいなくても、管理さえ行き届いていれば、問題にはならないわけです。
空き家問題は、「家の管理が行き届かないことの問題」と言い換えることも出来るかもしれません。
人の住まなくなった家は、取り壊すか、人に貸すか、または、定期的に通って管理するなどの対策が必要になるということです。
空き家の多い地域は?
総務省の調査によると、空き家の最も多い地域は、山梨県(空家率17.2%)です。空家率の低い地域は、宮城県(空家率9.1%)と沖縄県(9.8%)です。
東京都は空家率10%台で、全国的に見ると空家率は低いです。しかしそれでも、10軒に1軒は空き家という調査結果です。
(参考:平成25年住宅・土地統計調査(速報集計)結果の要約)
空き家問題はこれからどうなる?
既に問題となっている空き家問題ですが、今後も、さらに空き家は増えていくと考えられます。
むしろ、空き家問題が深刻化するのは、これからだと言われています。
2013年の時点の日本全体の空家率が13.5%、つまり7軒に1軒が空き家という結果でしたが、2033年には空き家はさらに増え、3軒に1軒が空き家になるといわれています。
三軒隣は空き家が当たり前・・・このままでは、そんな世の中になってしまうかもしれない、ということです。
また2022年に生産緑地制度の期限が来るのですが、この「2022年問題」の影響で、空き家がさらに増加すると考える人もいるようです。
生産緑地制度というのは、都市開発が進みすぎて緑地が減り、住環境が悪化する事を防ぐために1972年に作られた制度です。
当時は都市開発が進み、環境問題が深刻になっていました。
この制度により、生産緑地に指定される土地は、大切な緑を守るための土地だから、宅地として使ってはいけない、ということになりました。
その、生産緑地制度の期限が終了するのが2022年なのです。
このままであれば、2022年からは、今まで生産緑地として指定されていた土地にも、家を建てても良いことになります。
その結果、ますます新しい家を建てる人が増え、その影響で、空き家も増えるのではないかと懸念している人もいます。
また、先ほども述べましたが、日本の人口は2004年12月以降、減少し続けています。
2004年には、日本の人口は1億2784万人でしたが、2050年には9515万人にまで減少するというのが、総務省の予測です。
さらに人口は減り続け、2100年には日本の人口は4771万人にまで減少する、というのです。
明治維新のころの人口が3330万人ですが、明治維新から2004年までの間、増加し続けてきた日本の人口が、これから100年かけて、明治維新のころの水準まで減少していくと考えられています。
少子高齢化の影響で、日本の人口が、とんでもなく減っていくと予測されているのです。
人口は減っていくのに、今までの調子で新しい家を建て続け、住まなくなった古くなった家を放置し続けたらどうなるでしょうか?
やがて日本中、壊れた空き家ばかりになり、ゴーストタウンのようになってしまうのではないでしょうか?
そうなっては困りますので、政府も、空き家問題の対策を考えなければいけないということで、動き出しています。
空き家対策の現状
政府や民間企業などが、様々な空き家対策を考えています。
空き家対策1:空き家対策特別措置法
政府は平成26年11月に空き家対策特別措置法を施行しました。
空き家対策特別措置法により、空き家の定義をはっきりさせ、空き家の中でも特に問題があるとされる「特定空家等」に対して、措置を行うこととなりました。
特定空家等とは、空き家の中でも、特に老築化が進んでいたり、衛生上問題があったり、景観を損なうような、空き家問題の原因になるような、問題のある空き家のことです。
特定空家等とみなされた住居には、政府から立入調査が行われ、指導、勧告、命令、代執行の措置が取られます。
この法案が出来たことにより、今後は、たとえば実家を空き家にしたまま放置し、老築化が進み特定空家等とみなされた場合、政府の人が立入り調査にやってきて、指導されるようになった、ということです。
また、特定空家等に指定された空き家は、固定資産税の優遇措置がはずされます。
これによって、古い建物が建っていても、更地と同じだけの固定資産税が徴税されるということになります。そのため、税金対策のために空き家を放置する意味がなくなります。
空き家対策2:解体費用の補助
解体する費用が無いため、空き家を放置せざるをえない人に対して、解体費用の補助を行う地方自治体があります。
例えば、南会津町では、危険空き家とされる住宅の解体費用の二分の一を、限度額50万円まで補助してくれます。非課税世帯については三分の二、限度額80万円まで補助してくれます。
金額や条件については、各自治体が定めていますので、解体費用が足りずに困っている人は、お住まいの自治体に解体費用の助成金がないか調べてみてください。
空き家対策3:空家バンク
空き家バンクとは、空き家の所有者と、利用したい人のマッチングをするサービスです。
空き家バンクは、地方自治体などから委託されて運営しています。
一例をご紹介します。
こちらのサイトは、北海道の空き家バンクです。(参考:https://www.hokkaido-akiya.com/)
利用希望の人は希望条件を入力して、空き家を検索することができます。
また、空き家を売りたい人や貸したい人は、申請フォームから申し込む事で、登録することが出来ます。
空き家を貸したいと考えている人や、空き家を借りたいと考えている人は、こういったサービスを利用するのも一つの方法です。
空き家対策4:空家管理サービス
空家管理サービスとは、空き家を見守ってくれるサービスです。
住宅会社や警備会社などが、空家管理サービスを行っています。
空家管理サービスを利用すると、雑草を除去してくれたり、郵便を確認してくれたり、家の空気を入れ替えたり、簡単な掃除をしてもらえます。
そうすることで家が荒れず景観悪化を防ぎます。
また人が管理している形跡が残るため、防犯にもなります。
どこまでの管理をしてもらえるのかは、プランによって違いますが、一時的に家を留守にする場合や、数年間家を使わない場合などの空き家問題の解決になる便利なサービスです。
空き家対策5:民間の団体への対策
空き家問題に取り組む民間の団体も出てきました。
例えば、月に一回程度、空き家を巡回する、空き家巡回サービスなどがあります。
料金は一万円ほどで提供しているケースが多いようです。
また、空き家を活用した民間のビジネスを補助する地方自治体もあります。
例えば福岡県では、空き家活用のモデルとなるアイデアを募り、費用の一部を補助するという試みを行っています。(参考:http://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/akiyataisaku.html)
国や地方自治体も、空き家対策に貢献する民間のビジネスを応援する流れになってきているようです。
空き家の活用方法
空き家を上手に活用するアイデアは無いものでしょうか?アイデア次第で、空き家が宝の山に変身するかもしれません。
賃貸物件として貸し出す
空き家をリフォームして賃貸物件として貸しだす方法があります。
家が古くても、内装を綺麗にすれば、見違えるような素敵な部屋になる場合もあります。
家を放置しておけば固定資産税を取られ、金食い虫になる空き家ですが、借り手が見つかれば、副収入を得ることも出来ます。
ただし、借り手が見つからなかったり、修繕費用がかかるという、リスクはあります。
民泊ビジネス
空き家を民泊にする方法もあります。
日本に旅行に来る外国人観光客は年々増えています。旅行に来た外国人に、空き家を宿として、安く提供すれば、空き家から利益を得ることが出来ます。
しかし、無許可で人を泊めることは旅館業法に引っかかるため、民泊は法的にグレーゾーンだとも言われています。
民泊は、誕生して間もないビジネスですから、まだ法律のほうが整っていないのが現状だとおもいます。
空き家で民泊ビジネスをしやすいような、良い法律が整備されると良いですね。
コミュニティスペース
空き家を活用して、地域の人たちが集まる場を作るというアイデアがあります。
例えば、空き家をリフォームしてリハビリ施設に使ったり、小さなカフェやショップを開く事も出来ます。
ワークショップを開いたり、イベントを開催すれば、地域の人たちのコミュニケーションの場として有効活用できるはずです。みんなで使うことで空き家問題への対策になります。
シェアオフィス・シェアハウス
ある程度の大きさがある建物の場合は、空き家をシェアオフィスや、シェアハウスとして活用する、という方法もあります。
古い民家を綺麗にリフォームしたオフィスには、新築にはない「風情」があって良いものです。
シェアオフィスやシェアハウスとして運営すれば、ひとりひとりの賃料は安くても、トータルでまとまった賃料をもらえます。
二地域居住
空き家をリフォームして別宅にしてしまう方法もあります。
平日は自宅で過ごし、休日は空き家をリフォームした別宅で過ごす、という贅沢な暮らしをしている人もいます。
空き家を趣味のために使ったり、仲間や家族と過ごすために使えば、良い思い出になります。
別宅に、ゲストルームを作っておいて、遠くから遊びに来た友人や知人を宿泊させても良いでしょう。
自宅に友人を泊めるとなると掃除が大変ですが、別宅ならそんなに汚れませんから、いつ友達が来ても気楽に泊めてあげられます。
別宅や別荘、趣味の部屋を作っても、資産運用にはなりませんが、家は傷みませんし、思い出は増える、精神的に豊かな使い方だと思います。
空き家増加はみんなにとって由々しき問題
少子高齢化や新築の増加に伴い、空き家は今後も増えていくことが予想されます。
空き家が増えることにより、治安の問題や、環境悪化、人的被害の問題も出てきますから、国をあげて、早急に対策をとらねばいけない問題です。
私たち個人も、自己所有の空き家を放置してはいけません。
有効活用しなければ、負の財産である「空き家」ですが、知恵を絞って、有効に、楽しく活用して、利益を出している人たちもいます。
空き家の問題や対策に対して、社会や法律が追いついていないのが現状ですが、自分で考え、自主的に動き出している人たちもいます。
「空き家を持っているが使い道が無い」「税金ばかり取られる」と悩んでいる人も、発想を転換し、有効で有意義な活用方法を考えて行きたいものですね。