今までマンションに住んでいた人の中には、一戸建ての家を建てて引っ越す人もいますし、思いがけず転勤になる人もいます。
現在、離れた場所に住んでいるけど、親からマンションを相続する人もいるでしょう。
そんな時、マンションを有効活用しようと思っている人は少なくありません。
自己所有のマンションを誰かに貸したいと思った時はどうすればよいのでしょうか?
今回は、マンションを貸す方法や費用、税金などについてご紹介します。
記事の目次
マンションを貸すなら良い不動産業者を見つける
マンションを誰かに貸したいとお考えならば、まずは不動産業者を見つける事が先決です。
個人的に知り合いなどにマンションを貸している人もいますが、トラブルになった時に不動産業者を通してないと大変な目に合う事があるでしょう。
そうならない為にも信頼できる不動産業者を見つけることが重要です。
不動産業者の見つけ方や査定、賃料決定などの条件についてご紹介します。
まずはマンションの価値を査定
今まで、貸そうと思っているマンションに住んでいた人も、そうでない人もマンションの価値が一体いくら位なのか把握しておくことが重要です。
一番手っ取り早くマンションの価値を知るには、ネットなどで、不動産の一括見積りを利用してみる事でしょう。
マンションの築年数や広さ、住所や購入価格などを入力するだけで、大体の買取り価格などが出てきます。
その金額を参考にしてマンションの賃料などを決めるのです。
一括見積では、大手の不動産業者から近所の不動産屋まで表示されます。
その中から不動産賃貸などを取り扱っている業者をピックアップし、査定してもらいましょう。
ちゃんとした査定金額と賃料を出してもらいマンションを貸したいという事を伝えてください。
不動産業者と契約し賃料決定
信頼できる不動産業者が見つかったら契約し賃料を決定しましょう。
不動産業者には、買取りや中古住宅販売が専門の所もあれば、中古住宅の賃貸を専門的に行っている不動産業者もいます。
できれば、賃貸物件を多く取り扱っている不動産業者にお願いした方が、借主も見つけやすく交渉が早くなります。
担当者と連絡が緊密に摂れるような業者が良い業者ですので、わからない事は何でも質問してみましょう。
将来を考え賃貸条件を決める
マンションを貸す人の中には、将来的に自分達や家族がその物件に住む予定の人もいます。
例えば、海外赴任とかで3年後に戻って来るような場合がこれにあたります。
このような場合は、定期借家契約など期間を決めて貸す事になるでしょう。
最初から将来的な事を考えて契約しないと、自分たちのマンションですが、借りる方にも権利が発生します。
契約できちんと期間を決めておけば大丈夫ですので、よく考えてから賃貸条件を決めなければなりません。
動物禁止やリフォーム禁止など、賃貸条件は貸主が決められます。
賃貸条件のテンプレートは不動産業者が持っていますので、参考にして賃貸条件を決めましょう。
マンションを貸す前にはどういう事をすればいいのか?
マンションが空き家だった場合は、ハウスクリーニングくらいで充分ですが、貸主が居住していた場合はそういう訳にいきません。
マンションを貸す前には、どのような準備が必要なのかご紹介します。
マンションのハウスクリーニング
人に貸す予定のマンションがあるならば、まずはハウスクリーニングを検討してください。
人が住んでいた家は、キレイに見えても、独特の生活臭がしたり、水回りが汚れていたりします。
借りる方からすると、汚い部屋に住みたいと思っている人はいませんので、最低限ハウスクリーニングは必要だと考えておきましょう。
ハウスクリーニングの料金は、マンションの場合、部屋数によって違います。
マンションを貸す必要経費ですので、こちらは専門業者にお願いするようにしましょう。
マンションのリフォーム
築年数が古いマンションや長年の生活で部屋の中の改装が必要な場合、リフォームをした方が良いという事もあるでしょう。
例えば、簡単に壁紙を新品にするとか、水周りだけ変えるリフォームもありますし、床等を張り替えるリフォームもあります。
マンションを貸す人の中にはリフォームした分、賃料を上げれば良いと考える人も多いですが、近所の相場より高ければ借り手はいないかもしれません。
最低限必要な所のみリフォームして安く貸した方が借りても早く見つかるでしょう。
不動産業者にも確認しながらリフォームするかどうか決めてください。
マンションを貸す時の費用
マンションを人に貸す時に、いくらか費用がかかります。
こちらでは、マンションを貸す時に必要な経費についてご紹介しましょう。
リフォーム代やハウスクリーニング代
マンションを貸す人はリフォームをしたりハウスクリーニングをしたりすることもあるでしょう。
どの程度リフォームするかによって費用は異なりますが、簡単な水回りの取り換えや壁紙の張替え程度なら、5万円から10万円位の費用でリフォームできます。
本格的なリフォームの場合、30万円以上の費用がかかる場合もあるでしょう。
マンションの状況にもよりますが、不動産業者とよく相談してからリフォームが必要かどうかも検討しましょう。
ハウスクリーニングはマンションを貸すなら必ず必要だと思ってください。
費用は業者によって若干違いますが、3LDK位のマンションならば5万円から9万円位が相場です。
マンションをキレイな状態で貸すためにハウスクリーニングは欠かせない費用だと思って下さい。
不動産仲介料
不動産業者にお願いして借主を探してもらい、契約した場合、不動産仲介料が必要になってきます。
一般的には、家賃が不動産仲介料の基準になり、1ヶ月分の家賃相当を不動産業者に払います。
例えば、マンションを月額10万円で貸す場合は、不動産仲介料も10万円という事が多いでしょう。
他にもチラシ作成費などの経費を請求される事がありますが、不動産仲介料程高くはありません。
設備修理代
マンションには、お風呂場やトイレ、台所などの設備が付いています。
この設備が壊れた状態では貸せない為、修理費用がかかることがあるでしょう。
修理が簡単な場合は、数千円程度で良いですが、トイレのタンクを交換したり、お風呂の湯沸かし器を変えたりすればかなりの金額になります。
前もってどれ位の金額になるのか故障個所などをチェックしておくと慌てなくて済むでしょう。
マンションの管理費
マンションを貸せばマンションの管理費も借りる人が払うのではないか?と思っている人もいますが、マンション自体は持ち主の物なので、管理費も持ち主が払います。
管理組合があるマンションも多いですが、もちろん組合員は借主ではなく、持ち主になるのです。
組合費なども持ち主の負担になるでしょう。
マンションを貸す時の税金
マンションを人に貸して収入がある場合、税金などはどうなるのでしょうか?
こちらでは、マンションを貸した場合の税金について詳しくご紹介します。
固定資産税は貸した方が払う
マンションは、不動産物件になる為、人に貸していたとしても毎年固定資産税を払う必要があります。
マンションの価値によって固定資産税の金額も異なってきますが、年間でかなりの金額になる物件もあるでしょう。
持ち主はこれらの固定資産税の支払いも考慮して賃料を考えなければなりません。
入ってきた賃料から固定資産税などを引いた金額が収入になるという事を頭に入れておきましょう。
賃貸収入は確定申告が必要
普通のサラリーマンで、他に収入が無い場合、会社が給与から税金なども支払ってくれるので確定申告は必要ありません。
しかし、マンションを貸して家賃収入がある場合は、確定申告が必要になります。
サラリーマンの方でも家賃収入があれば必要ですので気を付けましょう。
もしも、失念して確定申告をしなかった場合、後で追徴課税などを払うことになるかもしれませんので注意してください。
賃貸収入の計算方法
マンションを貸して収入がある場合、確定申告をするならば必要経費を差し引いた金額になります。
計算方法は、
- 家賃収入-必要経費=申告金額
です。
そのまま、家賃収入を合計して記入すれば、多く税金を払うことになります。
マンションを貸した時の必要経費には次のようなものがあります。
- 貸しているマンションのローン利子
- マンションの火災保険料
- 不動産仲介手数料
- マンション管理委託料
- 設備の修理やリフォーム代
- 固定資産税
マンションの修理やリフォーム代は一度に償却せず、何回かに分けた方が良いでしょう。
不動産業者や税理士さんに聞くと、節税対策なども判るので、マンションの確定申告をするまえに質問してみるのも良いかもしれません。
まとめ
まずは、自己所有のマンションを有効活用するために良い不動産業者を探すことから始めてみてください。
駅などから近いマンションでしたら、かなりの好条件で貸すことも可能ですが、逆パターンもあります。
どんなに安くしても借主が現れないような物件だと、リフォームして防音にするとか、ペット可にするとか、特徴を持たせた方が良い場合もあるでしょう。
特徴的な内装にリフォームすることで借主が現れることもありますので、まずは、どのようにして貸すのか色々アイディアを練ってみてください。