海外不動産をお持ちの方で、売却を考えているならば、どのような方法で売ることが可能なのでしょうか?
海外不動産売却の流れを確認し、どのような手順で売ることができるのかも知っておいた方が良いです。
海外不動産は、売却時に税金がかかることもあるので、税金の金額だけではなくどこに払うかも個々で違ってきます。
海外不動産を売却した場合、費用もどれくらいかかるのかご紹介しますのでご確認ください。
記事の目次
海外不動産売却の流れ
海外不動産をお持ちの方の中には、売却を考えている人もいるでしょう。
特に、日本にいて現地に行って手続きなどができない場合、どのような流れで海外不動産売却ができるのか心配です。
こちらでは、海外不動産を売却する際の流れを判りやすくご説明します。
海外不動産を取り扱う業者を選ぶ
まずは、海外不動産を取り扱う業者を選ばなければなりません。
海外不動産は、どこの不動産業者でも取り扱っているわけではなく、比較的大手の海外不動産に精通している業者が行っています。
なぜなら、外国なので、その国の言語を判っているスタッフがいなければなりませんし、法律的な違いも把握していないと、トラブルになった時困るからです。
海外不動産を取り扱っている業者でも、更にアメリカやヨーロッパ専門とか、支店が有るとか無いという風に分かれます。
できれば、両国に支店などがある信頼できる不動産業者を選ぶと良いです。
机上査定で大体の金額を出す
不動産業者をどこにするか決める前に、まずは机上査定をしてもらいましょう。
特に海外不動産の場合、日本の様に確実な公示価格が無いような国では、不動産業者によって査定額の大きな違いが見られます。
ニューヨークやロンドンなど、世界的な大都市とそうでない場所では、更に金額が異なってくるのです。
複数業者に机上査定をしてもらうことが高く売るポイントになります。
必要に応じてリフォームを行う
机上査定で納得したら訪問査定となりますが、物件によってはリフォームを行うように言われる場合があります。
日本では、リフォームした家を売るのは珍しいですが、国によっては、中古物件を売る際、リフォーム必須になることもあるのです。
不動産業者にリフォームをお願いした場合、50万円とか100万円とかかかる場合もあります。
リフォームする場合は、どれ位の金額になるのか確認してから行ってください。
広告や内覧で買主を探す
訪問査定で査定金額が決まり仲介契約をしたら不動産業者は広告や内覧など、物件の販売活動を行います。
海外不動産売却では、このような費用も別に請求される事が多く、トラブルになるケースもありますので、きちんとどれ位かかるのか確認しておいた方が良いです。
買主と契約し引渡し
広告や内覧をして買主が見つかったら、不動産業者から連絡が来ます。
物件にもよりますが、支払がきちんとされるかどうかが一番重要ですので、売主は現地で確認されると良いです。
買主も一度は売主と会っておきたいと思う事が多いですし、不動産業者と色々な事が行き違いになっている場合、売ってしまってから問題が発生する事もあります。
大金が支払われる事も多いので、その後の手続きの為にも引渡し時は現地に行くと良いです。
海外不動産を売却した場合の税金
海外不動産の売却は、国内の不動産売却とあまり変わらないと思っている人がいます。
しかし、税金面などでは、不動産を持っている国と日本のどちらにも払わなければならない場合があるのです。
損をしない為にも海外不動産売却の際、どれくらいの税金を払うのか調べてみました。
海外不動産でも税金はかかる
海外不動産を売る場合、不動産を持っている国に税金を払いますが、日本にも払わなければなりません。
基本的には、海外の不動産を売却する場合でも税金がかかるのです。
しかし、外国の国にも税金を払い、日本にも払うので2重払いになります。
個々のケースによって異なりますが、知らずに日本に税金を払わずにいると重加算税がかかることもありますので気を付けましょう。
非居住者かどうかで税額が変わる
海外不動産を売却する際に、日本に住んでいるのかどうか?海外にどれくらい住んでいるのかどうかが税額に関係してきます。
まずは、非居住者かがポイントになり、1年以上海外に住んでいる場合、非居住者扱いとなるのです。
1年以上海外に住んでいても、主な居住国を日本にしていると日本に税金を払う義務が発生します。
個々のケースで控除などがある為、海外不動産を売却する際は、司法書士などに相談した方が確実です。
外国税額控除
海外不動産を売却する際、税金の2重払い状態になっても、外国税額控除を使えば問題ありません。
外国税額控除とは、確定申告の際に控除できる限度額を出す計算式を用いて計算します。
まずは、年間税額に国外の所得割合いをかけます。
海外での税額が控除になり2重払いが控除されますので確認してください。
また、1億円以下の不動産の場合、自分や家族の住居用だと源泉徴収税の対象になりません。
判りづらい面もある為、税金の支払が必要かどうかきちんと確認しておいた方が無難です。
海外不動産を売却する際の費用
海外不動産を売却しようと思った時、気になるのが費用です。
どれ位の費用がかかるのかご紹介します。
仲介手数料
まずは、不動産を仲介してくれる不動産業者に仲介手数料が費用としてかかります。
国やその会社によって仲介手数料の金額は異なりますが、ある国の不動産業者の場合、物件の5%が必要になります。
例えば、5千万円の物件を売却する場合、250万円の仲介料がかかるのです。
仲介手数料が異常に安いような不動産業者は悪徳業者の場合もありますので、仲介手数料に惑わされず、信頼できる業者を選ぶようにしてください。
売却時の税金
海外不動産を売却した場合、売却益がでれば税金がかかります。
この税金も費用として考えておけば、慌てなくて済むのです。
海外不動産などの不動産を売却した時利益が出ると、日本では6%の固定資産益税がかかります。
その他、印紙税が若干かかりますが、これは契約によって各現場/主負担にすることも可能です。
税金をどれくらい払うのか、売却額が判れば計算できますので、よく調べてから売った方が良いでしょう。
リフォーム費用
海外不動産を売却する際、不動産業者からリフォーム費用を請求されることがあります。
日本の場合だと、リフォームは売主がするかしないか決める事もできますが、海外不動産の場合、業者がリフォームを行うのが普通になっている場合もあるのです。
このような点も、不動産業者と契約する前に確認しておくと良いでしょう。
リフォーム費用は物件の状態により異なりますが、ある事例では、70万円から120万円かかったというのも珍しくありません。
不動産業者によっては、リフォーム費用で稼ごうという所もありますので、確認しておいてください。
海外不動産を売却する時の注意点
日本国内で不動産を売却する場合と海外不動産を売却する場合、違う点が色々あります。
こちらでは、海外不動産を売却する際の注意点について考えてみます。
税金を確認した方が良い
不動産投資などで海外の不動産を購入している人もいらっしゃいますが、外国の不動産なので、日本に税金を払う必要は無いと考えている人も多いです。
しかし、実際の所、海外不動産売却の際に出る売却益には税金がかかりますし、例え損が出たとしても申告しておかなければなりません。
海外不動産だったとしても、5千万円以上ならば申告の対象になりますので注意してください。
外国の不動産だから、判らないだろうと思っていると、重加算税がたくさん来てビックリする人もいらっしゃいます。
海外の税金控除などもありますので、しっかり申告して必要な税金は納めておかないと、後から大変な目に合いますので気を付けましょう。
不動産業者にお任せしない
海外不動産を売却する際に、不動産業者に丸投げする人も多いです。
確かに、不動産の専門知識が無い方は、業者にお任せするしかないと考える事が多くあります。
しかし、よく考えると必要でない費用を取られていることもありますので注意してください。
まずは、信頼できる業者を選び、費用面では細かい所までチェックし、本当にリフォームなどが行われているかどうかも確かめる必要があります。
現地に行くのが一番ですが、無理な場合、現地の弁護士など代理人に頼むという手段もあるので、確認はきちんとしておいてください。
最終的には自分で確認
海外不動産の売却が決まったら、一度、現地に行って確かめた方が良いです。
なぜなら、高ければ高い物件程、トラブルになる可能性があるので注意しなければなりません。
特に、アメリカの大都市やハワイ、ヨーロッパなど、日本人に人気の海外不動産は、高値で取引される事が多いです。
ちゃんとした業者に頼んでいても、最後に確認し納得した形で不動産を売却するならば、契約が決まる前に出かけて、きちんと確認した方が良いでしょう。
日本に住んでいる場合、簡単にはいけないかもしれませんが、大金が動きますので、念には念を入れておいた方が良いです。
まとめ
海外不動産では、トラブルが付き物だという人もいます。
不動産業者に何もかも任せてしまうと、安く買いたたかれる事もありますので、必ず、複数の業者に査定をしてもらってください。
また、税金や費用などがどれ位かかるのかしっかり教えてくれる業者が良い不動産業者です。
適当にごまかしたり、詳しく税金などを教えてくれたりしない業者とは契約しないほうがよいでしょう。
また、勘違いで日本の税金を払っておかないと、後から困るケースもありますので、その辺りもしっかり税務署や税理士、不動産業者などに確認しておくと良いです。