空き家バンクは、自治体が行っている制度で、近年、地方自治体などが力を入れています。
人口減に悩む自治体は、空き家バンクを地域活性の起爆剤にしていることもあり、補助金が出るようなケースも見られます。
空き家バンクとは、どのような制度で、どういう風に申し込みをすればいいのでしょうか?
活用方法や注意点など、空き家バンクを徹底解説いたします!
記事の目次
空き家バンク制度について
空き家バンクという言葉を聞いたことがある人も多いですが、どういう制度なのか判らない人もいます。
空き家バンクについて詳しくご紹介します。
空き家バンクとは?
日本では、空き家が深刻な問題になっていますが、数にすると6千万戸以上と言われ、ここ5年程で300万戸以上が増えたと言われています。
この空き家を何とか活用しようということで作られたのが空き家バンクです。
持ち主が空き家を空き家バンクに登録する事で、移住したい人や住居を探している人に提供します。
地方創生の目玉としても注目されていて、自治体でも空き家バンクを積極的に宣伝していることがあるのです。
空き家バンクはどこが行っている?
空き家バンクを運営しているのは地方自治体です。
主に市町村など身近な自治体なので信頼性が高く、安心して借りられるのも魅力の一つです。
NPOで空き家バンクを行っているケースも見られますが、地方自治体の評判の方が良いようです。
空き家バンクに補助金が出る
地方の自治体では、深刻な人口減に悩んでいるケースも多く、空き家バンクで人口を増やしたいと思っている市町村もあるのです。
その為、空き家バンクで家を借り、移住すると賃貸補助などをしてくれるケースが見られます。
特に子育て世代には手厚い補助金を出して空き家バンク利用者を募集している市町村もあるので、どんな補助があるのかチェックしておくと良いでしょう。
自治体の空き家バンク対策
自治体では空き家バンクの利用率を上げるために、様々な取り組みを行っています。
例えば、ある自治体では、空き家バンクで家を借りた場合、半額補助とか、10年間住んだら、その家自体をプレゼントするというのがあり、話題になっているのです。
他にも給与がもらえる仕事が付いていたり、様々な移住者特典があったりする自治体も多くあります。
このような特典で移住先を選ぶファミリー層も空き家バンクによって増えているのが現状です。
空き家バンクのメリットとデメリット
空き家バンクは、地方自治体が推奨している制度ですが、メリットとデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
空き家バンクのメリットとデメリットを比較してみましょう。
空き家バンクのメリット
空き家バンクのメリットには次のようなものがあります。
- 格安で空き家を借りることができる
- 賃貸物件には無い条件の物件がある
- 空き家バンクで物件を借りると補助金を受けられる
- 地域の防災や防犯に役立つ
- 地域活性化が期待できる
空き家バンクで家を借りると、通常の賃貸で借りるより安く借りられることが多いです。
不動産業者を通さない為、手数料を支払わなくて良いですし、借主にはメリットが大きいでしょう。
また、庭付きや畑付などの通常賃貸ではない魅力も空き家バンク物件では見られます。
自治体の空き家バンクで家を借り、移住する事で家賃補助を受けられ、家賃の3割から7割程で住める家もたくさんあるのです。
都会では考えられないような安価な家賃が更に半額になることもある為、田舎暮らしに憧れている人に空き家バンクは人気となっています。
このように、空き家バンクはメリットが多くあるのが魅力です。
空き家バンクのデメリット
空き家バンクのデメリットには次のようなものがあります。
- 賃貸には出せない物件がある
- 訳あり物件が多い
- 詳しい情報が空き家バンクに掲載されていない
- 不動産業者を通さないので面倒
- 家主とのトラブルが起こりやすい
特に空き家バンクの直接交渉はトラブルが多いと言われています。
空き家バンクは、家賃が安かったり、通常の賃貸では無いような物件があったりしますが、トラブルも比較的多いです。
家主と直接交渉になるので、交渉が決裂し契約まで至らない事もあるでしょう。
空き家バンクでも、直接ではなく不動産業者等を間に入れた関節交渉を行っている場合もあるので、心配な方はそちらを活用するとトラブル防止になります。
空き家バンクはどうやって申し込む?
市町村などの空き家バンクを見て物件が気に入ったら、どのようにして申し込めば良いのでしょうか?
こちらでは、空き家バンクの申し込み方法をご紹介します。
空き家バンクの交渉種類
空き家バンクで良い物件を見つけた場合、まずは、空き家バンクを運営している自治体などに希望を伝えます。
良い物件などの場合、データをアップしてすぐに複数の希望者が現れる事もあるので、自治体で調整する場合もあれば、直接家主と交渉してもらう事もあるのです。
基本的には、家主との直接交渉と宅建業者や不動産業者を介在した間接交渉の2種類を行っている自治体が空き家バンクで多く見られます。
どちらの交渉種類もメリットとデメリットがありますが、トラブル防止の観点から言えば、関節交渉の方がワンクッション置いて業者が入る分良いかもしれません。
空き家バンクの注意点
空き家バンクで家を借りる場合、いくつか注意点があります。
通常の賃貸物件と空き家バンクの物件を同じように考えていると、後でトラブルになることもあるのです。
注意点をしっかり把握して対処するためにも、どんなことがあるのか確認してみましょう。
現状渡し物件は要注意
特に空き家バンクで、格安で売られている物件の中には、現状渡しと書かれていて、情報が乏しい物件もあります。
写真で見る限り、普通に住める物件に見えても、実際、訪れてみたら、雨漏りやシロアリなどのトラブルがあり、修繕しないと住めないような家があるのです。
現状渡しとは、現状で修繕はしませんという意味だと思ってください。
安く購入しても修繕費に数百万円かかるようなら考え物です。
訳あり物件も空き家バンクでは多いので、どういう物件なのか?詳しく知ることが重要になります。
家の修繕トラブル
空き家バンクで物件を借りる時に、修繕に関して取り決めをしていないと、後からトラブルになることが多いです。
家主からすると、自分の大事な資産である家を貸すわけですから、壊して返してもらうのは困ります。
空き家を借りる時に、すでに修理しなければならない所がある場合、借りる方も困るのです。
また、住んでいる最中に家の備品が壊れたりすることもあるでしょう。
このような時、トラブルにならないよう、契約の際には修繕をどちらがするのか決めておいた方が良いです。
風水害時の被害も契約できちんと決めておかないと後で揉める事があるでしょう。
不動産業者などに仲介してもらうとこのようなトラブルが減りますので、空き家バンクで物件を借りる場合は、注意してください。
自治体は紹介するだけ
空き家バンクで物件を購入したり、賃貸で借りたりする場合、トラブルになると自治体に相談する人も多いです。
しかし、自治体は空き家を紹介してくれるだけなので仲裁に入ってくれるようなことはありません。
特に直接交渉の場合、直接家主と借主が契約している為、自治体は対応してくれないと思って良いです。
不動産業者などが間に入っている間接交渉だと業者に相談する事が可能ですので、その辺りもよく考えておきましょう。
まとめ
空き家バンクは、空き家を活用し安く家を購入したり借りたりできます。
ただし、問題も多いという事をよく理解しておきましょう。
良い物件とそうでない物件の差も大きい為、間接交渉などで不動産業者を入れておいた方が無難な事も多いようです。
メリットとデメリットが空き家バンクにはありますので、価格だけで決めないようにしましょう。