昔から山林をお持ちの家などで、相続などにより山林を所有する事になる人もいらっしゃいます。
今までは、そのままにしておいたけど、何か山林を活用する方法が無いのか?考える人もいるのです。
そういう方は、どんなことで山林活用をすることができるのでしょうか?
こちらでは、山林活用の現状や具体的な方法、注意点などをまとめてみました。
具体例をご紹介しますので、参考にされてください。
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記事の目次
日本の山林の現状と活用
世界の国の中では、小さな島国である日本ですが、日本の面積の約7割が森林です。
古くから森林が多い場所では、林業が盛んに行われてきましたが、現在は、林業従事者の高齢化や人件費の高騰などで、林業だけを行っても生活できません。
その為、どんどん山林活用が行われなくなり、たくさん山に木があるのに、外国から安い木材を輸入しています。
現在、山林活用されている所は少ないと考えて良いです。
しかし、山林活用が全くできないという訳ではありません。
せっかく、山林を所有しているのならば、活用する事が重要です。
ちょっとした工夫で上手く山林活用ができる場合もあります。
山林活用は、難しいと考えている人も売る前に何かできないか考えてみるのも良いのではないでしょうか?
山林活用方法にはどんなものがある?
山林活用をお考えの方は、活用方法にはどんなものがあるのか?判らない事も多いです。
こちらでは、山林活用の具体例を挙げながら、メリットやデメリットも考えてみます。
林業を営む
山林活用を考えている人の中には、林業をお考えの方もいるのではないでしょうか?
木がたくさん生えているのだから、売ればよいと思われる方もいます。
ただし、全く手入れをしていない山の木は売れないと思って良いです。
売れる木材は、枝打ちや間伐、除伐などにより、製品として価値があるもので、手間がかかる割に安くでしか売れない為、林業を営むのは容易ではありません。
現在、国内で林業をしている人が次々と廃業していますので、何の経験も無く、山林活用の為に林業を始めるのは難しいです。
太陽光発電
山林活用をされる方の中には、太陽光発電をお考えの方もいます。
太陽光発電は、どちらかというと、山林よりも田畑や草原など広くて平らな所で行った方が良いです。
所有されている山林にある程度広い平地があり、日照が十分に確保できるような場所なら太陽光発電に向いています。
逆に、山林でも傾斜地が多く、日当たりも悪いような場所なら太陽光発電には向きません。
近年は、休耕地などを利用した太陽光発電が盛んですが、山林活用にはむかないかもしれないのです。
もし太陽光発電をお考えなら以下見積もりサービスが便利でおすすめです。
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山の幸を育てる
山林活用には、次のような山の幸を育てるという方法もあります。
- しいたけ・松茸
- タケノコ
- 山菜
- ワサビ
- 木の実
このような山の幸を育てて出荷することもできますし、観光客向けに観光農園を行うという方法があります。
ある程度の設備などが必要になりますし、自然の木の実などを活用する場合、山の事を知り尽くしておかなければなりません。
しいたけなどを作って売る分にはある程度の需要が見込めますが、観光農園は場所や内容によって来場者が来ないという事もあるでしょう。
ミカンやブドウなど山林を活かした果物などを栽培し、果物狩り農園等もありですが、採算が取れるかどうか判らない部分もあります。
里山オーナーを募集する
活用されていない山林を利用してくれる人を募集し、里山オーナーとして使ってもらうという方法もあります。
自分でホームページを立ち上げて里山オーナーを募集するのも良いですが、なかなか借りる人を見つけることができません。
森林組合や市町村などの自治体で里山オーナーを募集していることがあるので、そちらを探した方が良いです。
そんなに高額ではありませんが、里山オーナーが決まると賃料が入ります。
ある自治体の場合、1000㎡で年間2,000円、5年契約で1万円です。
そのままにしておくより誰かに有効活用してもらいたいなら、里山オーナーも検討してください。
キャンプ場にする
山林活用方法の一つにキャンプ場にするというのがあります。
山の中の静かな場所でキャンプをしたいという人は結構いらっしゃいます。
山林を伐採、整備してある程度必要な施設を作れば良いです。
キャンプ場にするならば、飲み水や炊事ができるスペースなど必要最低限の設備を整えるようにしてください。
アスレチックや広場、キャンプカーの駐車スペースや電源等も完備すればよいです。
最近、話題になっているグランピング施設なども作ると集客が見込めるかもしれません。
工芸品・炭・薪の生産
山林を人に開放して利用してもらうのも良いですが、自分が思う存分活用するために使うという方法もあります。
工芸品や炭、薪などに利用できる材木があるならば、木材を有効活用し製品を作るという方法もあるのです。
例えば、木の家具、木彫りの木工製品(箸や茶わん)、木製の玩具、生活用品などを作成します。
材料は山林にある木を利用できますし、趣味と実益を兼ねて製作することができます。
炭や薪なども同じくです。
炭も良い製品ができれば高値で売れる事もあります。
炭窯や木工工房などが必要になるので、ある程度の支出は必要ですが、できるだけ自分で作ることで費用はほとんどかからないでしょう。
定年後のセカンドライフなら、楽しみの一つとして行っても良いのではないでしょうか?
企業などに土地を貸す
山林活用で場所や広さにもよりますが、条件が合えば、企業に土地を貸す事もできます。
定期的に地代が入ってきますので山林活用としてはベターです。
ただし、よほど交通アクセスや山林の状態が良く、目玉になる様な何かが無いと借りる人がいません。
例えば、山林を自力で開墾し、木材を使って何軒もログハウスを作るとします。
そういう場所なら借りてもいるでしょう。
そのままの山林ならどこにでもありますが、特徴がある場所なら借りたいという企業もいるはずです。
企業などに借りて欲しいなら、山林を整備し、様々なケースに使えるようにしておいた方が良いでしょう。
山林活用の注意点
山林活用をお考えの方は、誰にも相談せず独断で色々な事を行うと、思わぬトラブルに巻き込まれてしまう事があります。
山林活用をするなら、トラブル防止の為に注意点を確認し気をつける事が重要です。
山林活用の税金
山林を活用する際に気になるのが税金ではないでしょうか?
山林にも固定資産税がかかりますが、雑種地や宅地などに比べると安価で1万㎡辺り、4千円程度の場所もあります。
ただし、固定資産税は手放さない限りずっと払い続ける事になるのです。
山林は、固定資産税の他に立ち木やシイタケ販売など収入があると所得税がかかります。
赤字などの場合、税金が免除になることもありますので、きちんと申告してください。
出費を伴う山林活用は計画的に
山林活用をされたい方の中には、よく計画せずに事業を始めて失敗される例も見られます。
最初の投資金額が多い場合、失敗した時のダメージも大きくなるので、きちんと計画して事業計画を立てる必要があります。
自分自身で趣味の範囲で行う事業については問題ありませんが、借金してまで山林活用をするのは思いとどまった方が良い場合もあるのです。
特に、周りに観光地が無い場合、山林活用でお客さんを呼ぶのは至難の業になります。
目玉の施設や果物など引きつける何かを、できるだけ出費を抑えて作るのがポイントです。
都市計画区域について
山林と言っても色々な場所にありますが、都市計画区域外か区域内かで建物を建てる際、建築確認が必要だったり、不要だったりします。
多くの山林は、都市計画区域外の事が多いので、この場合だと建築確認は必要ありません。
ただし、どんな建物でも建てて良いという訳ではなく、建築基準法を遵守する必要があります。
また、建築物の床面積が広かったり、2階建て以上の建物を建てたりする場合、建築確認が必要になることもあります。
山林が市街化調整区域の場合、建物を建てる事ができない場合もありますので注意してください。
まとめ
山林活用は、上手くいけば使っていない土地から収益を得られるようになりますが、やり方によっては、難しい場合もあります。
できるだけ資金をかけずに山林活用をすることで、もしも失敗した場合、大きな損をすることも無くなります。
まずは、自分で行える範囲の山林活用をして、上手くいきそうならば資金を投入するようなやり方にすると無理がありません。
せっかく山林を持っているので、固定資産税を払うだけではなく無理せず有効活用する方法をしっかり検討してみましょう。
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