相続などで山林の中の広い土地を取得して、放置されている方がたくさんいます。何かで使うことは、できないでしょうか。そのまま放置していても固定資産税がかかってしまいます。
土地の種類にもよりますが、活用方法を考えてみましょう。
活用方法は、3つあります。
- 土地に家を建てて他人に貸す。
- 土地自体をそのまま他人に貸す。
- 山林で太陽光発電に使う。
一つ目ですが、山奥の土地になればなるほど、借りてくれる人が少なくなります。
農地などであれば、手続きも時間がかかり他人が借りてくれる保障はありません。
二つ目ですが、こちらも山奥の土地をそのまま使うという方も少ないですので、リスクが大きすぎます。
三つ目の太陽光発電に使うは、どうでしょうか。
太陽光発電でできた電気は、電力会社に買い取ってもらえます。
十年ぐらいで設置する時にかかった費用を回収できる可能性があります。
今回は、山林で太陽光を設置するための手順と地目変更や税金について解説していきます。
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記事の目次
山林で太陽光発電に適さない場所
山林で太陽光発電に適さない場所は、あるのでしょうか。
ほぼどこでも太陽光発電のシステムは作れるのですが、料金がかかりすぎて、なかなか回収できなかったり、作ったあとで思ったのと違うとならないように注意が必要です。
自分の所有している山林の近くに高い木がある場合
この高い木が非常にやっかいなものとなります。
他人の土地の木ですので勝手に伐採しては、いけません。
高い木が、太陽光を集めるのに邪魔をするかもしれません。
回りに低い木があっても大きくなる木であれば、何年か経過した後、太陽光発電の邪魔になる可能性があります。
落葉樹が近くにある場合
落葉樹が近くにある場合も注意が必要です。枯葉が太陽光発電のパネルの上に落ちてしまいますと電力を多く作れなくなってしまいます。
近くに電気の需要がない場合
かなり山奥の場合がこれに該当します。
その地域で電気が必要なので太陽光で発電させているのですが、集落が無く、家もほとんど無い場合では、電力会社が電気を買ってくれない場合もあります。
木がなくてもほとんど影の部分にある場合
太陽光発電は、全体で発電していますので、少しでも影の部分があると発電の効率が落ちます。
日が出ている間、長い時間日を浴びているぶぶんなら完璧です。
電柱も無い場合は、木を伐採するのにも時間がかかり、さらに買ってもらえないのは、最悪の事態になります。
必ず事前に周りを見て、どのような状態になっているのかを把握してききましょう。
その他の太陽光の問題点
それ以外に太陽光発電の問題はないのでしょうか。
固定資産税が上がる
固定資産税も山林の場合は、非常に安くてすみます。
しかし、太陽光発電のシステムを作りますと山林が雑種地に地目が変更になります。
雑種地になりますと固定資産税が山林の場合と比べますと上がってしまいます。
手数料が取られる
山林から雑種地へ地目変更をしないといけません。
これは、本人でも手続きできるのですが、一般的に土地家屋調査士や司法書士に頼んでやってもらうことになります。
5万円前後と実費が加算されます。
それでも太陽光を作って無駄な山林を活用すると決めた場合どのような手順で設置していくのでしょうか。
太陽光を設置する手順
①地目を調べる
まず、土地の地目を調べます。
土地の地目が「雑種地、原野、山林、宅地」になっていればすぐにでも太陽光発電の設置にむけて動き出すことができます。
しかし、土地の地目が「田、畑」になっていると農地転用の手続きが必要になります。
農地を転用するには、農業委員会や都道府県知事の許可が必要となります。
②届け出
地域森林計画の山林の木を伐採する場合は、届出が必要となります。
さらに保安林に該当すれば、許可が必要となります。
1ha以上の土地を造成するには、開発許可をもらわないといけません。
自分の土地が地域森林計画の山林かどうか確かめる必要がでてきます。
③伐採と造成
無事に届出、許可が下りた場合、山林を伐採していきます。
そして伐採したあとは造成をします。
さいごに造成した後、太陽光発電に必要なシステムを設置していくと完成になります。
太陽光発電に必要なもの
太陽光発電パネル
太陽電池をたくさん並べて一枚にしたものです。
発電効率がいいものになるとどんどん小さいパネルになっていきます。
当然効率がいいので1枚の料金は高くなります。
接続箱
発電パネルの電気を集める役割をもっています。
システムの効率がよいとパネルの枚数は多くなりますので、接続箱は、何個か必要です。
集電箱
いくつかの接続箱で集めた電力をさらに集める役割を持っている装置です。
機能は接続箱と一緒ですが、太陽光発電の配線を減らすために使われます。
パワーコンディショナー
集められた電気は、直流ですので交流に変換する働きをもっています。
直流のままでは、電力会社が買い取ってくれません。
キューピクル
50kW以上の電気を発生させる場合、必要な装置になります。
太陽光パネルの敷地が広い場合、システムの容量が大きくなり、必要となります。
計量機器
山林ですので、毎日見張るわけにはいきません。
どのくらい電力会社が買っているのかがわかる売買メーターです。
急に太陽光で発生する電気が減った場合故障の可能性もありますので、そのチェックにも使える機械です。
その他の設備
24時間自分で監視できないので、山林の自分の土地の周りをフェンスで覆います。
野生の動物も人も入って来れないようにします。
太陽光パネルを太陽に向けるための架台も必要です。電線が通っていない場所では、送電線を設置しないといけません。
さらに電柱がない地区では、電柱を設置しないと意味がありません。
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太陽光にかかる税金
太陽光で発電して電力会社に売って得たお金は、所得になり所得税がかかります。
さらに土地には、固定資産税がかかります。
太陽光を作らない方が得ではないかと思いますが、所得税はあまり課税されません。
売買で得たお金は所得は所得でも雑所得という名前になります。
年間20万円までは、税金が免除されます。
20万円を超えますと確定申告が必要となります。
しかし、太陽光発電にかかった費用が控除として利用できます。
17年間は、太陽光にかかった費用を経費として提出できます。
だから、太陽光の売買で得た利益は17年間は、所得税を取られることはありません。
非常に設置しやすい理由のひとつとなっています。
固定資産税は山林と比べて非常に上がりますが、太陽光の売買で得る代金で十分に相殺できる金額になります。
太陽光で得た利益は、固定資産税にまわしても少しは残りほどです。
まとめ
いかがでしょうか。
眠っている山林があって、太陽光発電ができる場所にあるなら、太陽光発電で利益を得てみましょう。
ただし、初期費用はかなりかかりますし、場所によってはあまり利益を得れないかもしれません。
しかし、少しでも固定資産税を払っているだけはイヤだと思っている方は太陽光発電をやってみてもいいと思います。
少し生活の足しになったり、地球の環境にやさしい電力に貢献しているという気持ちは持つことができます。
しかし、素人が判断しますと失敗の可能性がありますので、しっかりした太陽光発電の知識を持っている方に相談することをおすすめします。
1ヶ所だけではなく、何ヶ所か相談に行って決めてください。